ソシャゲに掛けた費用は「交際費」に似ている
今日Twitterを眺めていたら「今の課金ゲームには賛同できない」というゲームクリエイターさんのつぶやきがRTで回ってきたので、なぜそのような意見が出るのだろうかと自分なりに思考してみました。
決して「ソシャゲガチャ問題で消費者庁に訴えてやるぜ!!!」とかそういう感じの話ではありませんので、本当に暇で、割とふつうのゲームもソシャゲもまんべんなく好きな人が見てくれたらいいなと思います。
わたしのなかで、コンシューマーゲームとソーシャルゲームは、同じゲームといえども全く次元の違う別物だと思っています。
ものすごく当たり前すぎることを書くようですが、ソシャゲはその名の通り「インターネット上の社会的なつながり」に重きを置いているように思います。つまり、コミュニケーションツールのひとつです。
これは実際ソシャゲやってると感じることですが、共通の話題ができるとコミュニケーションの幅がかなり広がります。
もちろんコンシューマーゲームを通じて友だちと共通の話題を持ったり、新たな交友関係が広がったりすることもあります。ただ、パッケージ化されたゲームにたどり着くためには
・ゲームハード機
・初期費用(ソフト代)
が必要になります。
初期費用(ソフト代)はものによりますが、大体5,000円前後。ハードから買おうと思うと、2〜3万円の出費になります。
うって変わってソーシャルゲームのほうは
・アプリをインストールできるだけの空き容量
これさえあれば、少なくともゲームを始めることが出来ます。初期費用0円というやつですね。
そしてその先、ズブズブと沼にハマれば5,000円、1万円なんて一瞬で溶けていくし、そこそこに遊びたいだけなら多くの場合無課金でも楽しめるし、全く興味がわかなければアプリをアンインストールしてしまえば元通りです。
これだけ「最初の一歩」の敷居が低いと、共通の話題作りとしてはコンシューマーゲームよりも遥かに手っ取り早いのは明白です。「今放送してる◯◯ってアニメ面白いから見てみてよ」くらいの気軽さで他者とコンテンツを共有できます。
代わりに、そのゲームのサービスが終了してしまえば実質目に見えて残るものは何もなくなるのも事実で、いわゆる消耗品に近い状態です。
ただ、そのゲームを通じて知り合った人脈とか、楽しんだ時間とかは目には見えないけど実績としてカウントしても良いんじゃないかな、なんて思います。
言い換えてみれば、アイドルを集めるソシャゲなら、アイドルと楽しい時間を過ごすための「交際費」。
わたしが一時期ハマっていた乙女ゲー(ソシャゲ)も、淡いトキメキをいただくための「交際費」。
これだけ見るとキャバクラとかホストクラブに貢いでるのと似てますね…。
ともあれ、こう考えるとゲームはゲームでも全く性質の違うものなんだなと改めて感じるのです。
きっとコンシューマーゲームをきちんと作っている人からすると、ゲームという皮を被ったJPG画像を法外な値段で売りつける『手法』が諸悪の根源、という意識があるのかもしれません。
もしくはキャバクラとかホストとかギャンブルとかそういうのにハマっている人を嫌うような感情に似ているのかも。
今年の頭に問題になった「アンチラガチャ問題」なども、もし本当に意図的に悪意のある確率操作が行われていたのなら、それは罰せられるべきことであり、絶対に許してはいけないことだと思います。
(これに対して「分かっていながらプレイを続けるユーザーも同罪だ」と言われると、何も言い返せないのですが)
ただ、それとは別に「課金概念のあるソシャゲが悪」というのはちょっと違うかなと思うんです。そしてコンシューマーゲームとソーシャルゲームを同じ土俵で比べるものでもないのかなーと。楽しみ方も人それぞれですからね。
まあ前述したように、ソシャゲの確率操作問題などは定期的に炎上するトピックなので、やっていない人からすれば「あんなコンテンツ無くなっちゃえばいいのに」と思うのは仕方のないことです。
ただ多くのプレイヤーが楽しんでプレイしているのも事実ですし「お金を掛けた」以外に得られているものもそれなりにあるのではないかなと思っています。
だからこそ、いちゲームファンとしては、コンシューマーゲームもソーシャルゲームも、面白いものを公明正大に堂々とリリースし続けて欲しいと切に願うのでした。